ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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全粒粉パンでデトックス!中種法で冬の高加水パン作り

室温が低くて生地が発酵しにくい冬は、パン作りに最も適さない季節だと一般的に言われています。
逆に高加水パン作りは、暑い季節だと水をたっぷり含んだベタベタする生地がさらに扱いづらくなりますが、冬にはそのストレスが多少軽減されます。
今回は、冬向けパン作りとして、発酵が安定する中種法を使った高加水パンレシピを紹介します。
年末年始で大食いをして太ってしまったあなた(そして私)、白いパンでなく全粒粉入りのパンを作ってデトックスしましょう!

    目次

中種法とは

中種法とは、小麦粉と水の1部、イーストで発酵種を先に作り、後から小麦粉と水、副材料(塩、砂糖、油脂等)を入れるパン製法です。発酵種を寝かせる時間は、2~4時間の短時間から一晩、または数日と様々で、作るパンの種類によって異なります。発酵温度も、冷蔵庫内の5度から室温15~20度と、こちらも作るパンの種類によって違います。パンの質を均一にする為に、パン屋でよく使われる製法です。
室温で発酵させるストレート法だと寒い冬はなかなか発酵が進まないのですが、中種法を使うことによって発酵が安定します。

全粒粉とは

全粒粉とはその名の通り、小麦を丸ごと挽いて粉にしたもので、表皮や胚芽を除いて粉にした小麦粉と違い、茶色っぽい色をしています。
表皮や胚芽を含むため、食物繊維、鉄分、カルシウム、マグネシウム等の成分が豊富で栄養価が高く、小麦粉と比べカロリーや糖質はやや低めです。精米と玄米の違いとよく似ていますね。
グルテンが少ないので、もっちり感を出すために小麦粉と混ぜて使用されることが多いです。

高加水パン

ポピュラーなパンのベーカーズパーセントは、小麦粉100%に対して60%~75%が多いですが、80~90%の水を入れたものが高加水パンです。
クラムがしっとりもちもちしてパンの老化が遅いという特長がある反面、水分が多い分生地がベトベトするのが難点です。ですので、手で捏ねずカードでパンチを入れ、作業粉をたっぷり使います。

今回ご紹介するレシピでは、小麦粉(強力粉+全粒粉)全体100%に対して80%の水を入れました。

レシピ

【材料】
●強力粉 270g
●全粒粉 180g
●ドライイースト 3g
●ぬるま湯 360ml
●塩少々

【作り方】
1. 強力粉250gとイースト3gとぬるま湯200mlを粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜ、発酵種を作ります。蓋をして、8~10時間室温(19度位でした)で放置します。

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発酵種

2. 発酵種にぬるま湯160mlを注ぎ、強力粉20gと全粒粉180gを少しずつ混ぜあわせます。塩を少々加えます。タッパーの中で形を整え蓋をし、グルテンをつなげる為に30分以上放置します。

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まとめたパン生地

3. 小麦粉(分量外)をたっぷりふった作業台に生地を取り出します。

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作業台に取り出したパン生地

4. 生地を3つ折りし、つなぎ目をつまんで閉じます。両端も閉じます。

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パン生地を折りたたむ行程

5. 閉じた面が下になるよう生地を裏返し、鉄板に置きます。

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裏返して鉄板に置いたパン生地

6. 乾いた布巾を被せ、約2倍になるまで発酵させます。
7. ナイフを斜め45度に傾けてクープを入れ、裂け目に水を霧吹きします。
8. 250度に予熱したオーブンで10分、温度を200度に下げ30分焼きます。

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自家製全粒粉パン

全粒粉のパンは作った翌日ぱさつく場合が多いですが、高加水にすることによってしっとり感が保てます。
デトックス効果も期待できる全粒粉を使って、皆さんもこの冬是非お試し下さい!