ライ麦パンで健康に！中種法で冬の高加水パン作り
全粒粉入りの高加水パンの中種法レシピを以前紹介しましたが、今回はそのライ麦バージョンです。
過去の記事はこちらからどうぞ♪
tomonteitalia.hatenablog.com
発酵泣かせの冬に中種法で発酵を安定させ、ライ麦量を粉全体の40％に抑え、水量を粉全体の80%で高加水にすることで、クラムにもっちり感も残しています。
今回のレシピでは、ライ麦と相性の良いレーズンを混ぜました。
目次
ライ麦
ライ麦と聞くと、ドイツの黒パンを連想される方も多いですね。ライ麦は、西アジアやコーカサスの痩せた土地が原産で、色は薄茶色をしており、別名"黒麦"とも呼ばれています。
食物繊維が多いので整腸作用があると言われ、ダイエットによく利用されています。またビタミンB群も豊富で、高血圧、動脈硬化、糖尿病、癌の予防に有用であるとも言われています。
グルテンを含まないので、もっちり感を出すために小麦粉と混ぜて使用されることが多いです。
ライ麦と全粒粉の違い
どちらも茶色っぽいので見た目で違いはわかりにくいのですが、グルテンフリーのライ麦に対して、全粒粉は小麦を丸ごと挽いて粉にしたものなのでグルテンを含みます。
味については、ライ麦入りのパンにはほのかな酸味が感じられます。
カロリーは、全粒粉の方がライ麦より若干低めです。
勿論ライ麦を丸ごと挽いたライ麦の全粒粉も存在し、健康志向の高い方には最強の食品ですね。
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中種法とは
中種法とは、小麦粉と水の1部、イーストで発酵種を先に作り、後から小麦粉と水、副材料（塩、砂糖、油脂等）を入れるパン製法です。発酵種を寝かせる時間は、2～4時間の短時間から一晩、または数日と様々で、作るパンの種類によって異なります。発酵温度も、冷蔵庫内の5度から室温15～20度と、こちらも作るパンの種類によって違います。パンの質を均一にする為に、パン屋でよく使われる製法です。
室温で発酵させるストレート法だと寒い冬はなかなか発酵が進まないのですが、中種法を使うことによって発酵が安定します。
高加水パン
ポピュラーなパンのベーカーズパーセントは、小麦粉100％に対して60%～75%が多いですが、80～90%の水を入れたものが高加水パンです。
クラムがしっとりもちもちしてパンの老化が遅いという特長がある反面、水分が多い分生地がベトベトするのが難点です。ですので、手で捏ねずカードを使ってパンチを入れ、作業粉もたっぷり使用します。
レシピ
【材料】
●強力粉 270g
●ライ麦粉 180ｇ
●ドライイースト 3g
●砂糖 5g
●塩 3g
●ぬるま湯 360ml
●ドライレーズン お好みの量
●白ワイン 適量（ドライレーズン用なので水でもOK）
【作り方】
1. パンを焼く前日までにレーズンを洗って水に30分漬け、水切りしてから30分ザルに放置し、白ワインに漬けておきます。ワイン漬けにしない場合、パンを焼く当日にレーズンを水でもどして下さい。
2. 強力粉250ｇとイースト3ｇとぬるま湯200mlを粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜ、発酵種を作ります。蓋をして、8～10時間室温（18度位でした）で放置します。
3. 発酵種にぬるま湯160mlを注ぎ、強力粉20ｇ、ライ麦粉180g、砂糖5g、塩3gを混ぜあわせます。混ざったら、水分をきったレーズンも加えます。
4. タッパーの中で形を整え蓋をし、グルテンをつなげる為に30分以上放置します。
5. 小麦粉（分量外）をたっぷりふった作業台に生地を取り出します。
6. 小麦粉をふったカードを使って生地を３つ折りし、つなぎ目をつまんで閉じます。両端も閉じます。
7. 閉じた面が下になるよう生地を裏返し鉄板に置き、形を整えます。
8. 乾いた布巾を被せ、約2倍になるまで発酵させます。
9. ナイフを斜め45度に傾けてクープを入れ、切り目に水を霧吹きします。
10. 250度に予熱したオーブンで10分焼成後、温度を200度に下げ30分焼きます。
ライ麦粉で作ったパンは時間が経つとボソボソすることがありますが、高加水にすることによってしっとり感が保てます。
健康志向の方におすすめの食物繊維が豊富なライ麦パン、皆さんもこの冬是非お試し下さい！
