ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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【手作りパン比較検証】全粒粉パンとライ麦パン

外出自粛でコロナ太りをしたので、健康の為に出来るだけ真っ白でないパンを作ったりしています。
全粒粉とライ麦粉は共に茶色く見た目が似ているので、同じ配合で2種類のパンを作った場合、どんな違いが出るのか検証してみました。
今回も、発酵種を先に作る中種法で発酵を安定させ、全粒粉/ライ麦量を粉全体の40%に抑えることで釜伸びを良くし、粉全体の80%以上の水量で高加水にすることで、クラムにしっとり感を残しました。
中種法についての過去の記事はこちらからどうぞ♪♪
tomonteitalia.hatenablog.com
そして、ライ麦や全粒粉と相性の良いレーズンを混ぜました。
今回は、クープが開きやすいように、耐熱容器(グラタン皿)を上下2枚重ねて使い、蓋をして焼きました。

全粒粉とライ麦の違い

どちらも茶色っぽいので見た目で違いはわかりにくいのですが、グルテンフリーライ麦に対して、全粒粉は小麦を丸ごと挽いて粉にしたものなのでグルテンを含みます。
もちろん、ライ麦の全粒粉も存在します。
味の違いですが、ライ麦入りのパンにはほのかな酸味が感じられます。

イタリアでは、ライ麦粉の方が全粒粉より高価格です。
北イタリアの山岳地方では、パン屋で定番として売られていてレストランでも普通に出てくるライ麦パンですが、ローマのパン屋やスーパーではライ麦パンを普段見たことがないです。

全粒粉パン レシピ

【材料】
●強力粉 240g
●全粒粉 160g
●ドライイースト 2g
●砂糖 3g
●塩 3g
●ぬるま湯 330ml
●ドライレーズン お好みの量
●白ワイン 適量(ドライレーズン用なので水でも可)

【作り方】
1. パンを焼く前日までにレーズンを洗ってお湯に30分漬け、水切りしてから30分ザルに放置し、白ワインに漬けておきます。ワイン漬けにしない場合、パンを焼く当日にレーズンをお湯でもどして下さい。
2. 強力粉200gとイースト2gとぬるま湯160mlを粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜ、発酵種を作ります。蓋をして、8~10時間室温(18度位でした)で放置します。

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発酵種

3. 発酵種にぬるま湯170mlを注ぎ、強力粉40g、全粒粉160g、砂糖3g、塩3gを混ぜあわせます。混ざったら、水分をきったレーズンも加えます。

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混ぜ合わせた生地

4. タッパーの中で形を整え蓋をし、グルテンをつなげる為に30分以上放置します。

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カードで生地を整える

5. 小麦粉(分量外)をたっぷりふった作業台に生地を取り出します。

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パン生地を作業台に取り出す

6. 小麦粉をふったカードを使って、レーズンを生地の中に隠すように入れ込みながら、生地を楕円形にまとめ、つなぎ目をつまんで閉じます。両端も閉じます。

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レーズンを中に隠しながらまとめた生地

7. 耐熱容器にオーブンシートをひきます。

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オーブンシートをしいた耐熱グラタン皿

8. パン生地を、つなぎ目が下になるようひっくりかえして耐熱容器に入れます。乾いた布巾、またはもう1つの耐熱容器を被せ、約2倍になるまで発酵させます。

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ひっくり返して耐熱容器に入れたパン生地

9.  生地が2倍の大きさに発酵したら、ナイフを斜め45度に傾けてクープを入れます。

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クープを入れたパン生地

10. もう1つの耐熱容器で蓋をします。 

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もう1つの耐熱容器で蓋をする

11. 250度に予熱したオーブンで10分焼成後、温度を220度に下げ20分焼きます。その後、上下2つの耐熱容器を取り除き、オーブンシートのみ残して10分焼きます。見た目よりもソフトで薄めのクラストと、しっとりしたクラムに仕上がりました。

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全粒粉パン 表面と断面

全粒粉をライ麦に置き換え、同じ材料と作り方でライ麦パンを作りました。水量のみ、5ml増やしました。

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ライ麦パン 表面と断面

【比較検証】 
●作業の難易度: カードで混ぜる行程で、全粒粉パンの生地は緩かったが、ライ麦パンは同じ水量では生地が固く混ぜにくかったので、水を少し足した。
●釜伸び: 微差だが、全粒粉パンの方がやや釜伸びが良かった。
●色: ライ麦パンの方が、クラスト、クラム共にやや黒かった。
●クラムの気泡: 全粒粉パンの方がやや大きく、ライ麦パンは目が詰っていた。
●重量感: ライ麦パンはややずっしり、全粒粉パンは軽くてソフト。
●風味: ライ麦パンの方が香ばしい風味が強かった。
●味: 両方とも高加水なのでしっとり感がキープし、3日目でも美味しく頂けました。

ヘルシー志向の方におすすめの食物繊維が豊富な全粒粉パンとライ麦パン、皆様も是非お試し下さい!