ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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コロナワクチン「アストラゼネカ」60歳未満女性に副作用

チャオ!トモンテです。
4月10日は、日本における「女性の日」。
1946年、戦後初の男女普通選挙制度による総選挙が行われ、日本で初めて女性の参政権が行使された日で、労働省(現在の厚生労働省)が、1949年に「婦人の日」として制定。その後、1998年に「女性の日」に改称されました。

欧州連合のフォンデアライエン委員長とミシェル大統領が、4月6日トルコでのエルドアン大統領会談時、エルドアン大統領の隣にミシェル大統領の椅子しか用意されておらず、フォンデアライエン氏は仕方なく少し離れたソファーに腰掛けました。ヨーロッパでは、女性軽視だと批判の声が出ています。
その対応を見たイタリアのドラギ首相は、トルコのエルドアン大統領のことを「独裁者だ」とメディアを通して批判しました。
今世紀においても、国によっては女性軽視の風潮が残っていることを目の当たりにしました。

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4月10日の誕生花 チューリップ

さて、前置きが長くなりましたが、今回のテーマは抗コロナワクチンです。
イタリアで接種されているCovid-19ワクチン「アストラゼネカ」の副作用がとりわけ60歳未満の女性に見られる、というニュースを最近いくつか見つけました。
この記事ではそれらを抜粋しながら、イタリアのCovid-19ワクチン接種状況を紹介します。

欧州におけるアストラゼネカのCovid-19ワクチン状況

EMA (European Medicine Agency/欧州医薬品庁)の最近の調査によると、特に60歳未満の女性において、アストラゼネカワクチン接種と非常に稀な血栓症の症例との関連性が浮き彫りになりました。
オランダ、カナダ、フランス、ドイツにおいては、55歳〜60歳未満のアストラゼネカのワクチン接種を一時停止しています。

メカニズムの詳細はまだ明らかにされていないものの、EMAはアストラゼネカのワクチンによる副反応を認めており、抗コロナワクチンに関する推奨事項を検討する準備ができているとのことです。
ワクチン接種から約2週間後に血栓等の副作用が出たようですが、3400万ワクチン接種のうち症例が見られたのは222人とごく僅かで、ワクチン効果がリスクをはるかに上回るという見解がなされています。

アストラゼネカのワクチン供給元である英国の発表によると、79人が最初のワクチン接種後に血栓症を発症し、その内訳は女性51人、男性28人。死亡者19人の内訳は、女性13人、男性6人。19人のうち11人は50歳未満で、3人は30歳未満とのことです。血栓症になるのは接種者100万人に約4人の確率だとして、ワクチンを接種するメリットはリスクを上回っていると政府幹部は強調しています。

イタリアのCovid-19ワクチン接種状況

ワクチン接種が既に終わっているのは、ファイザー・ビオンテックのワクチンを接種した80歳以上の高齢者と呼吸系疾患や人工透析者等重病者、医療関係従事者です。
そして、アストラゼネカのワクチンを接種した教職者と警察関係者は、2回目のワクチン接種待ちです。(1回目接種から約12週間後)

現在、ローマがあるラッツォ州の保健局のウェブサイトでは、高年齢から段階的に予約ができます。プラットフォームにアクセスすると、予約可能な年齢と予約開始日時が表示されます。(4月10日0時からは62歳~63歳対象)もしくは、ホームドクターで予約リスト順番待ちという選択肢もあります。
アストラゼネカワクチンを中心にファイザーやモデルナのワクチン接種が可能ですが、接種場所は選べてもワクチンの種類を選ぶことはできません。ローマでのワクチン接種場所は、病院に加え、テルミニ駅、空港駐車場、アウディトリウム等の多目的ホールです。
ワクチン接種者の情報によると、接種場所毎にワクチンの種類が異なっており、予約時に表示される2回目のワクチン接種日程によって、どのワクチンの種類かだいたい見当がつくようです。(ファイザー約21日後、モデルナ約28日後、アストラゼネカ約12週間後)ネット予約開始直後は、人気歌手のコンサートチケット販売のようにアクセスが殺到するようです。
アストラゼネカの副反応の影響で、ファイザーのワクチンを選びたがっているイタリア人が多く見られます。
尚、上記ワクチンは全て無料で接種できます。

60歳未満の女性において、アストラゼネカワクチン接種による稀な副反応である血栓症が問題になっているため、60歳未満については、ジョンソン&ジョンソンのワクチンが4月16日あたりに供給予定で、4月20日以降に州の保健局のウェブサイトで接種予約が可能と報道されています。
リグーリア州では薬局でのワクチン接種が既に始まっていますが、ローマにおいても自宅の最寄の薬局で接種できるよう現在調整中です。
尚、ワクチン接種は有料になるようです。

親戚の50歳の女性は教師なので、3月初旬にコロナワクチンを優先的に接種する権利があったのですが、「アストラゼネカは信用できない」という私見から接種を拒否しました。当初、親戚一同から「?」の疑問が出ていましたが、60歳未満の女性に副作用が顕著である今、彼女の判断は間違っていなかった、と自分も含め皆納得しました。

さいごに

この記事では、60歳未満の女性に副作用が顕著である「アストラゼネカ」ワクチンと、イタリア、特にローマの抗コロナワクチン接種状況を紹介しました。

どの国でも自分が接種するワクチンの種類を選べる状況ではありませんが、安全性が確認できなければ接種拒否も選択肢として検討すべきなのかどうか....迷うところです。

イタリアの医学教授陣は、過去に新型コロナウィルスに感染していて体内にコロナウィルスの抗体が既にできている人にワクチンの副反応が出ると言及しています。無症状の感染者は意外と多いそうです。
なので、自分がワクチンを接種する場合は、新型コロナウィルスの血液抗体検査をするつもりです。
とにかく情報収集を随時行い、状況を見ながら判断したいと思います。

参考文献
●La Stampa
●QuiFinanza-italiaonline
●朝日新聞