ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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【ひな祭り】ちらし寿司とイタリアの女性の日

今日3月3日は雛祭り。ひな祭りの食べ物と言えば、やはりちらし寿司ですよね。
イタリアにはひな祭りは存在しませんが、3月8日に女性の日があります。
この記事では、ちらし寿司と女性の日について綴ります。

ひな祭りの想い出

手作りのお寿司を実家で食べた唯一の想い出は、幼少時代ひな祭りの日に、永谷園の「すし太郎」で母といっしょに作ったお寿司でした。筆者の担当は、炊き立てのご飯に具を入れた後うちわで扇ぐ作業でした。「すし太郎」で作ったばら寿司の上に、海老と桜でんぶと錦糸卵を乗せたちらし寿司が、我が家のひな祭りのご馳走でした。
母の料理はどれも美味しかったですが、台所をいつも綺麗にキープしたい潔癖症が故、凝った料理は避けていたようです。

永谷園 すし太郎 彩りちらし 208g×10袋入

イタリアで重宝する「すし太郎」

イタリアに住み始めの頃や、新しく知り合いが出来た時、イタリア人から「寿司作れる?」とよく聞かれました。料理が特に上手い訳ではなく、実家でも「手作りのお寿司=すし太郎」だったので、正直に「できない。寿司は寿司職人が作るので、外食したり買って食べるもの。ピザ職人の作る本格的なピザは家で作れないでしょ?」と毎回答えていました。

しかしながらイタリアでは、面倒なことに、祭事イベント時に親戚が家に集まって食事をする習慣があります。クリスマス、復活祭(日は毎年変動)、聖母マリアの被昇天日(8月15日)はほぼ必ず、たまに誕生日会にも招待されます。
たった1人の外国人である筆者は、当然「お寿司」リクエストの洗礼を受けました。初めは親戚に馴染もうと、作ったこともない細巻き寿司をこしらえて持って行きました。スモークサーモンとシーチキンマヨネーズの2バージョンという単純な細巻きですが、皆喜んで食べていました。
いかんせん、この巻き寿司、細巻きといえども意外と手間がかかるのです。時間がなくて無理な時、「すし太郎」に山ほどお世話になりました。

Insalata di riso(ライスサラダ)を、ローマでは夏に食べる習慣があります。茹でた米に、ウインナーと酢漬けにしたカット野菜(パプリカやカルチョーフィや缶詰のコーン等)とオリーブオイルを混ぜて頂きます。ですので、ちらし寿司を見て"日本のライスサラダ"と形容する人が多く、海苔が苦手なイタリア人も、ちらし寿司なら抵抗無く食べていました。

今後留学や仕事で海外に行かれるご予定のある方で、お料理が不得手な方は、ちらし寿司の素をご持参されると、ホームステイ先や同僚を自宅に招待する時等、後できっと役に立ちますよ。

ミツカン 五目ちらし 230g×5個


でも炊飯器がないし.....、とおっしゃるあなた、大丈夫!
筆者の自宅にも炊飯器がないので、底が厚めのお鍋を使ってガス台でご飯を炊きます。
水に2時間弱程浸した洗米を強火にかけ、沸騰したら弱火にして炊き上げます。底は多少焦げますが、炊けたらすぐガスコンロから外し、ちらし寿司の具をお鍋に直接入れると、酢の威力のせいか底部分にくっついたご飯もポロッと剥がれます。

イタリアの女性の日

イタリアにはもちろん雛祭りは存在しませんが、Festa della donna(女性の日)があります。これは、ニューヨークで女性労働者が婦人参政権を要求するデモを起こした日が国際女性デーとして記念日になった3月8日と同じ日です。
イタリアでは女性の日の夜、日本の女子会のように、女子だけで遊びに出かけたりする習慣もあります。
また、男性はこの日、ミモザの花を感謝の気持を込めて女性へプレゼントします。子供からお母さんへ、女性同士で交換など、贈り方のバリエーションが幅広く、バレンタインデーとは少し異なります。
写真は今年2月12日に撮影した近所の野生のミモザの木で、通年よりも早く開花しました。

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近所の野生のミモザの木

昔、女性の日にイタリア人の女友達をランチに招いた時、「すし太郎」を使って海老とスモークサーモンと錦糸卵を散りばめたちらし寿司を作って出したら、とても喜んで食べていました。
今年は友人宅間の行き来が難しいですが、ワクチンが行き渡りコロナが終息したら、女性の日に簡単ちらし寿司を作って友人をまた招待したいなと思います。

*本記事は、はてなブログ今週のお題「雛祭り」への投稿文です。