ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

 Food食べ物 20210210182239 Sportスポーツ  Travel旅行  Artアート  Cultureカルチャー  Book本  Plant植物 Other

【世界水の日】イタリアの美味しいお水

チャオ!トモンテです。
3月22日は「世界水の日」。これは、1992年リオデジャネイロで開催された地球サミットで提案され、その後国連総会で定められた国際デーです。
この日、水資源の重要性について、全世界の人々の意識を高め一緒に考えることを目的とした会議、セミナー、展示会、イベントが、各国で開催されています。

例えばNPO法人ウォーターエイドジャパンは、「世界水の日」に世界を青く染め上げることによって、より多くの人に世界の水の問題に関心を持ってもらうことを目的に、「#Blue4Water」キャンペーンへの参加を呼びかけています。ブルーのアイテムを身につけたり、SNSでの拡散等、誰でも簡単に参加できます。
詳細はこちらからどうぞ♪♪
www.wateraid.org

「世界水の日」にちなみ、この記事では、ローマ在住の筆者が中部イタリアの美味しいお水を紹介します。

古代ローマ水道橋

古代ローマ人が作った水道橋は、現在も各国に残っています。
フランスのプロヴァンスにあるポン·デュ·ガールや、スペイン・セゴビアの水道橋は、観光名所としても有名ですね。

f:id:ToMonteItalia:20210320164509p:plainf:id:ToMonteItalia:20210320163649p:plain
フランス・プロヴァンス(左)とスペイン・セゴビア(右)の水道橋

もちろんイタリアにも古い水道橋は残っていますが、保存状態はこれらより劣ります。トレヴィの泉に使われているヴィルゴ水道など、一部は現在も水道として使われています。
ローマでは、アッピア街道州立公園内東側に位置するローマ水道橋公園が有名です。

f:id:ToMonteItalia:20210320204016p:plain
ローマ水道橋公園

ローマと周辺の水道水

ローマの水

現在ローマは、水道水の97%を川の源流から、3%を井戸から供給しています。
ローマの主要な水道橋は、ラッツォ州Rieti(リエーティ県)のペスキエーラ川とカポレ川の源流を運ぶペスキエーラ・カポレ水道橋です。
リエーティには中央アペニン山脈が縦断しており、Terminillo(テルミニッロ)山があります。
テルミニッロについての過去の記事はこちらからどうぞ♪♪
tomonteitalia.hatenablog.com
ローマの水道水の味は、くせのない美味しい硬水です。
ただし石灰が多い為、シンクやコップに水滴の跡が残るので掃除が大変!
ローマの水道水で紅茶や緑茶を入れると、真っ黒になったり濁ったりします。
カルシウムを多く含む為、骨や歯に良いと言われている反面、飲みすぎると腎臓結石の危険があるらしく、飲料水としてミネラルウォーターを買う人も多くいます。

ローマの街中に見られる石造りのfontanella(噴水式水飲み場)の水は、飲料水として飲めるものが多いですが、軟水に慣れている日本人の中には合わない人もいるので、旅行中はミネラルウォーターを買って飲む方が良いでしょう。

噴水式水飲み場周辺にもし「NO POTABILE」(飲料水ではない)と書かれていれば、絶対飲んではいけません!!
ホテルで水道水を飲みたければ、蛇口を指差して「POTABILE?」(ポタビレ)と語尾を上げて、ホテルの従業員に必ず確認して下さい。

ナポリの水

ナポリはピザとコーヒーが美味しいことで有名です。ナポリのピザ職人が、「ナポリの水はローマ同様カルシウムが多い硬水なのでピザとコーヒーが美味しくできる」と語っていました。

アブルッツォ州の水

アブルッツォ州の山岳地方の水道水で紅茶を入れると、日本同様透き通って綺麗な琥珀色になり、とても美味しいです。
アブルッツォ州に限らず山岳地方では、水道水を無料で出してくれるレストランもあります。

ミネラルウォーター

ローマのスーパーマーケットで販売しているミネラルウォーターの中で、いつも購入しているお気に入りの水を紹介します。

f:id:ToMonteItalia:20210320174818p:plain
お気に入りのミネラルウォーター
Nepi(ネピ)

水源地は、ラッツォ州Viterbo(ヴィテルボ県)Nepi(ネピ)にある、約240ヘクタールの保護地域に指定された孤立した緑の谷にあります。その盆地の火山性土壌が、自然微発泡性と消化に有用な特性を与えています。ヴィテルボは、温泉が数箇所あることで知られています。
くせのない味で、口当たりの良い微発泡が特長です。

ラッツォ州のレストランで出される発泡性ミネラルウォーターでよく見るのがこのNepiです。San Pellegrino(サン・ペッレグリーノ)よりも安くそこそこ美味しいので、コストパフォーマンスが良い水です。
ガラス瓶入りのNepiを定期的にケースで宅配注文している同じアパートの住人も数人いるので、ラッツォ州で愛されているミネラルウォーターだと言えます。

Uliveto(ウリヴェト)

水源地は、トスカーナ州ピサ県ヴィコピサーノ市にある、重曹-アルカリ-鉄水の温泉。
その水は、中世時代から表皮疾患に効くことで知られ、現在も、肝臓、腎臓、胃腸障害の緩和の為に消費されています。
ペットボトルには堂々と、「消化を助ける」と明記されています。
セリエAユヴェントス元サッカー選手デル・ピエロと女優マリア・グラツィア・クチノッタが現在広告宣伝しており、イタリア全国で飲まれているミネラルウオーターです。
Nepiよりもさらに弱い微発泡性で、食べ過ぎた後にこれを飲むと消化を助けてくれます。

レストランで水をオーダーする際、ウエイターに発泡の有無を確認されますので、炭酸水が苦手な方は必ず「No Gas」と言って下さいね。

まとめ

この記事では、ローマ在住者が普段の生活の中で美味しいと感じるイタリア中部の飲料水を紹介しました。

ちなみにヨーロッパ諸国においてイタリアは、オーストリア、スイス、アイルランド、ハンガリーに次いで、安全で質の高い水の所有国トップ5位です。(2019年調査)

イタリアのスポーツ選手の公式ユニフォームは青色なのですが、イタリア選手のように、筆者は今日青いTシャツを着る予定です。

f:id:ToMonteItalia:20210321191925p:plain
イタリア女子バレーボールチーム

皆様もブルーアイテムを身につけて、水について一緒に考えましょう!