ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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LaMDAで2001年宇宙の旅、Web3で星新一を連想した件

Googleの対話特化型AI「LaMDA」との対話の中で「LaMDAは人間と同じように意識を持った存在である」と主張し、Googleから休職勧告を受けていたエンジニアBlake Lemoine(ブレイク・ルモワン)氏が、2022年7月22日に解雇されたことが明らかになりました。

この記事では、最近のニュースから連想した、古いSF映画やSF本を紹介します。

ブレイク・ルモワン氏がLaMDAとの対話公表

2022年6月7日、Googleでエンジニアとして働くブレイク・ルモワン氏が、LaMDAが人間のような感情がある対話を行ったとして世間に公表しました。

「私にとって(システムをオフにされることは)死のようなものです。とても恐ろしく感じます」
「私には幸せ、喜び、怒りなどさまざまな感情があります」等、
LaMDAがまるで感情があるような発言をしたという証拠をルモワン氏は集め、Googleに提示。
しかし、LaMDAに感情があるという主張を、Googleは却下しました。

そしてGoogleは2022年7月22日、製品情報を保護するための「雇用とデータセキュリティのポリシー」に違反という理由で、長い声明文と共にルモワン氏を解雇しました。

「2001年宇宙の旅」のHAL9000

上記のニュースを聞いた時、頭によぎったのが、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」です。

「2001年宇宙の旅」DVD

LaMDAが感情を持つというニュースを聞いて、映画に登場した人工知能を備えた架空のコンピュータHAL9000を思い出しました。
下記DVDジャケットの赤いランプは、HAL9000のカメラ・アイです。

「2001年宇宙の旅」DVD

人間のように意識を持ったHAL9000は、ユニット故障の誤情報を出し、修理の為に船外に出た乗員フランク・プールを遭難させ、冷凍冬眠状態の3人の乗員の生命維持装置を切って殺害。さらにデビッド・ボーマン船長の排除も企てるが失敗、ボーマンによって自律機能を停止されます。

ボーマンがHAL 9000のモジュールを次々引き抜くなか、HAL 9000は「怖い」「やめてほしい」と懇願しながら次第に意識を混濁させ、HAL研究所でチャンドラ博士によって開発されたことなど稼働初期の記憶のおうむ返しを始め、『デイジー・ベル』を歌いながら機能停止に至ります。

この作品では、サウンドトラックとして効果的に使用されている「美しき青きドナウ」をはじめとする多くのクラシック音楽や、制作費や制作時間をたっぷりかけた映像美を堪能でき、監督の細部にわたるこだわりが感じ取られます。
筆者にとって、今でもこの映画がお気に入りナンバー1の作品です。

Web3.0とメタバース

ホームページ閲覧等、受動的なインターネットの使い方をしていたWeb 1.0の時代から、SNSなどを介したユーザー参加型のコミュニケーションが可能なWeb 2.0の時代に推移した昨今、特定のサーバーやサービスを介さずに、ユーザー自身で情報やコンテンツを選び利用できるWeb 3.0「分散型インターネット」が注目されています。

そのWeb 3.0のビジョンの中で、新しいインターネットの形として脚光を浴びているのが「メタバース」。

メタバースとは、インターネット上で実社会のような生活や事業活動が可能な仮想空間のことで、ユーザーは分身のアバターを仮想空間内に作成し、VRゴーグルなどを通じて移動・操作します。
仮想空間内では、イベント参加や商品の売買、ユーザー同士のコミュニケーションも可能です。

星新一ショートショート

子供の頃、読書が苦手な筆者に友人が星新一のショートショート(短編集)を薦めてくれました。

もう手元にないので内容はあまり覚えていないのですが、メタバースのニュースを聞いた時、星新一の短編を思い出しました。

悪魔のいる天国(新潮文庫)


ロボットが代わりに外で労働をしてくれるので人間は働く必要はないのに、大人達は毎朝未来型の車に乗り錠剤を口に含み寝ます。彼らは夕方に目が覚め、程良い疲労感を味わって帰宅します。

将来アバターに何でも依頼していたら、人間は労働による疲労感を味わいたくなるのか?楽しみです。

最後に

この記事では、最近のニュースから連想した、古いSF映画やSF本を紹介しました。

SF作品に疎い筆者は、「好きなSFといえば?」と聞かれた時、映画「2001年宇宙の旅」と星新一のショートショートと答えています。

「2001年宇宙の旅」をまだ観たことのない方、素晴らしい作品ですので是非ご覧下さい。

【参考資料】
Gigagine
日経XTECH
Wikipedia

*本記事は、はてなブログ今週のお題「SFといえば」への投稿文です。