栄養満点の冬野菜ラディッキオ(イタリアンチコリー)料理紹介
Radicchio(ラディッキオ)、別名イタリアンチコリーは、イタリア・ヴェネト州トレヴィーゾを中心に栽培される冬野菜です。
ほのかに苦味のきいた爽やかな食感が特長で、美味しいだけでなく健康にも大変良いと言われています。
この記事では、イタリア野菜ラディッキオについてご紹介します。
目次
ラディッキオの主な品種
左からキオッジャ、中央はトレヴィサーノ・プレコーチェ、右がトレヴィサーノ・タルディーヴォと呼ばれています。中央のラディッキオを短くした形のヴェローナという品種もあります。
上の写真は、左から価格の安い順に並べています。左から2つはほぼ1年中販売していますが、右端のトレヴィサーノ・タルディーヴォだけが、他の2つの品種と比べ価格が3倍以上する冬場限定の高級食材です。
何故この品種だけ高額なのかと言うと、生産工程にひと手間かけているからです。収穫後、一株ずつ小さなカセットに縦詰めにし、地下水の流れる貯水プールで株の根を浸水させ、日光を遮断した暗所に約2週間ほど静置する軟白工程を経た後、外葉を除いてからやっと出荷されます。
ローマのスーパーでの本日(2021年2月)の価格で、左のトレヴィサーノ・プレコーチェが1kgあたり2.19ユーロ、右のトレヴィサーノ・タルディーヴォが1kgあたり7.99ユーロでした。同額で買える量を比較すると、タルディーヴォ1個に対し、プレコーチェが2個買えました。
気になるお味の方ですが、生でサラダとして食べてみるとその差は歴然です。高額のトレヴィサーノ・タルディーヴォは、肉厚でシャキシャキ、極上の美味しさです!
ラディッキオの効能・効果
古代ローマの博物学者が「博物誌」の中で、血液の浄化や不眠症に有益である、と述べています。実際ラディッキオは、鎮静剤、鎮痛剤の有効成分であるラクチュコピクリンやアントシアニンを含んでいます。現代においても、不眠予防のハーブティーに利用されています。
主に水と繊維でできている低カロリーで消化しやすいこの野菜は、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB群、カリウムなどの栄養素が豊富で、血中コレステロールを下げ体を解毒します。
すべての赤紫の果物や野菜同様、抗酸化物質を含有しており、その量はブルーベリーよりも多く含まれています。ですので、老化防止に最強の味方です。
以前紹介しましたフィノッキオ同様、美味しくて栄養満点の野菜です。
フィノッキオの過去の記事は、こちらからどうぞ🎵
tomonteitalia.hatenablog.com
ラディッキオを使った代表的なイタリア料理
【ラディッキオとルッコラのサラダ】
緑一色のサラダに紫色が華を添え、チーズや木の実とも良い相性です。
【ラディッキオのリゾット】
みじん切りにしたエシャロットをバターで炒め、米を水で洗わずそのまま加えて混ぜ、白ワインを注いでアルコールをとばします。ラディッキオを加えてコンソメスープを少しずつ入れながらかき混ぜ、最後にパルメザンチーズで味付けします。
【ラディッキオとタレッジョチーズのカンネッローニ】
ラディッキオとタレッジョチーズとホワイトソースを、ラザーニャ用パスタでくるっと巻いたオーブン料理です。タレッジョチーズでなくリコッタチーズ代用のバージョンもあります。
【ラディッキオとスカモルツァチーズのピザ】
写真は、グリルしたラディッキオとスカモルツァチーズとのハーモニーが抜群のピザです。ラディッキオはお肉との相性も良いので、サラミやサルシッチャと共にトッピングされたピザもあります。
【ラディッキオのオーブン焼き】
ラディッキオと相性抜群のバルサミコ酢と、パン粉、オリーブオイル、粗塩をかけてオーブン焼きにした付け合せ野菜料理です。
まとめ
今回は、イタリア野菜ラディッキオの栄養とラディッキオを使ったイタリア料理を紹介しました。
イタリア旅行でレストランに行かれる際や、初めてラディッキオを調理される際、参考にしてもらえると幸いです。