グスタフ・クリムトへのオマージュ
今日2月6日はグスタフ・クリムトの命日です。1918年ウィーンにて、彼は55歳という若さで逝去しました。
クリムト好きの筆者は、数年前2回に渡りウィーン1人旅をし、ベルヴェデーレ宮殿とセセッション館でクリムト作品を満喫しました。
今回は過去の小旅行を想い出しながら、クリムトについて綴ります。
目次
ベルヴェデーレ宮殿
ユネスコ世界遺産に登録されているバロック様式の宮殿。
ベルヴェデーレ="美しい見晴らし(語源はイタリア語)"という宮殿名が表すように、上宮から美しい庭園とウィーンの街並みが見下ろせます。アートギャラリーになっている上宮、下宮と、噴水と緑の曲線模様が美しいフランス式庭園とで成り立っています。
グスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オスカー・ココシュカの絵画コレクションが堪能できる上宮は必見です。
まずは、目的であるクリムトの「接吻」目指して一目散に歩き、見つけた瞬間から30分程、あまりの感動に作品の前で立ち尽くしてしまいました。ここでしか観れない門外不出となっている「接吻」は、想像以上に大きな絵画で、その迫力に圧倒されました。
この宮殿は内装も豪華で素晴らしく、手入れの行き届いた庭園も見事でした。
ウィーンの観光名所としては、シェーンブルン宮殿と ホーフブルク宮殿が有名ですが、美術鑑賞好きの方にはこちらのベルヴェデーレ宮殿観光をお勧めします。というか、マストです。
入場料等の最新情報詳細は、下記ベルヴェデーレ公式ウェブサイトでご確認下さい♪♪(英語)
Visit | Belvedere Museum Vienna
セセッション館
別名「分離派会館」。ウィーン分離派の展示施設セセッション館では、部屋の上部に3つの壁にまたがって描かれた絵画「ベートーヴェン・フリーズ」を鑑賞しました。
ベルヴェデーレ宮殿と比べると、建物自体がこじんまりしているので展示作品数が少なく、あっと言う間に鑑賞が終わってしまいました。
なので、クリムト等ウィーン分離派好きの方向けのスポットです。
入場料等の最新情報詳細は、下記セセッション館公式ウェブサイトでご確認下さい♪♪(英語)
Iconographic Program and Symbolism « secession
クリムトの作風
彫版師の父と、彫刻師、及び彫金師の弟達を持ち、工芸学校で古典主義教育を受けたクリムトは、女性の裸体や死をテーマに、官能的かつ退廃的な表現方法に金箔を多用し、その作品からは美を極限まで追求する姿勢がうかがえます。
クリムトが日本の美術工芸品をコレクションしていたことから、浮世絵や、金箔使いの琳派の影響を受けていたのではないかと言われています。
クリムトは2回イタリアのラヴェンナに行っており、そこでクリムトの黄金時代に影響を与えた金装飾ビサンチンモザイクに出会っています。
生涯独身を貫いたクリムトの家には、絵画のモデルとなる女性が何人も寝泊りしていて、ハーレム状態だったようです。
クリムトへのオマージュ
クリムト自身と愛人エミーリエ・フレーゲがモデルの代表作「接吻」。
オリジナルサイズは180cmx180cmなのですが、筆者の小さな住居には大きすぎるので、100cmx70cmに縮小して模写しました。
金箔を貼る技術がないので、ゴールドの油絵の具で代用したのですが、本物と比べて絢爛の迫力に欠けます。もとい、巨匠の足元にも及びません。ただ、何ヶ月もかけて大好きな画家の作品を模写する過程で味わえるトキメキは、何物にも変えがたい喜びでした。