ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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イタリアの大晦日メニュー 金運を呼ぶレンズ豆

新年明けましておめでとうございます。大晦日はどのように過ごされましたか?

ロマンティックな雰囲気のクリスマス、家族と共に自宅でおごそかに過ごす年末年始という習慣がある日本と異なり、イタリアでは12月31日、例年ならレストランや友人宅で食事をしたり、街の広場に出て花火を見ながらカウントダウンやお祭り騒ぎをします。
今年はコロナ感染防止政令の為、イタリアでも家で大晦日を静かに過ごす人が大多数です。筆者も自宅でテレビを見ながらゆっくり過ごしました。

今回は、我が家のCapodanno(カポダンノ/大晦日)の夕食を紹介します。

アンティパスト
イノシシのサラミ、タコのサラダ、オリーブに、辛口スパークリング白ワイン、プロセッコValdobbiadene Superiore(ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレDOCG/アルコール度11%)でディナースタート。
日付の変わる午前0時にプロセッコを開けて乾杯するイタリア人が多い中、アンティパストに合わせることを優先し飲んじゃいました。

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アンティパストとプロセッコ

Cappelletti in brodo(カッペッレッティ・イン・ブロード)
エミリア・ロマーニャ州、マルケ州、ウンブリア州が発祥の地。
形が小さな帽子に似ていることから、Cappellettiと呼ばれています。
去勢された雄鶏と野菜からだしをとったスープに入れて食するクリスマスメニューですが、大晦日やお正月、復活祭に食べる家庭もあるようです。
我が家では今回、鶏の手羽先、Salsiccia(サルシッチャ/ソーセージ)と人参、じゃがいも、玉ねぎ、キャベツをコンソメの素で煮込み、そのスープでスーパーで購入したカッペッレッティを頂きました。

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カッペッレッティ・イン・ブロード

Lenticchia(レンティッキア/レンズ豆)
イタリアでは幸運のシンボル、レンズ豆。「お金が貯まりますように!」と願いを込めて、大晦日の夜~午前0時にレンズ豆を食べる習慣があります。形がレンズに似ているのでレンティッキアと名付けられたこの豆、同時に硬貨にも似ていることからこの風習が古代から現代へ伝えられたそうです。皮の小袋にレンズ豆を入れ、新年に豆が硬貨に変わるよう願いを込めプレゼントする習慣が、古代ローマ時代にあったようです。
このレンズ豆にCotecchino(コテッキーノ)やZampone(ザンポーネ)というハムをトマトソースで煮込んでいっしょに食べるのが大晦日の伝統的な食べ方です。この2つのハム、私の苦手なイタリア食品で、脂っこい味は同じなのですが、ザンポーネは豚の前足の薄い膜をケーシングに使っているので見た目もグロテスクです。
そんな訳で我が家では、普通のソーセージ、サルシッチャのトマトソース煮込みといっしょに頂きました。

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レンズ豆の煮込み

イタリアでは2020年12月8日から12月31日まで、クリスマスキャッシュバック(Extra cashback)という経済活性化政策がとられました。この期間10回以上のクレジットカード決済購買者に、上限150ユーロの条件で、合計購買金額の10%が後日払い戻しされる予定です。また引き続き今年1月から半年間、Super cashbackが施行され、50回以上のカード決済購買者へ、上限1500ユーロの条件で、10%の払い戻しがあるようです。自営業者への正規確定申告推進策という説は否めませんが、もしかするとこれもレンズ豆効果なのかもしれません。

最後に
昨年のコロナ悪夢から目覚め、新たに明けた2021年が希望に満ちた1年になることを祈りつつ、再出発のお正月に、このレンズ豆の画像が皆様へ幸運をもたらすよう願っています。