ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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簡単!マニトバ粉と中種法で作るトスカーナパン

2~3日経っても生地がパサパサしないパンを作りたい! という願望から、パンの老化が遅くストレート法で作ったパンより日持ちがすると言われている中種法でパンを作ろうと決意しました。

中種法とは

小麦粉と水の1部、イーストで発酵種を先に作り、後から小麦粉と水、副材料(塩、砂糖、油脂等)を入れるパン製法です。発酵種は、2~4時間の短時間放置とオーバーナイトがあり、作るパンの種類によって異なります。発酵温度も、冷蔵庫内の5度から室温15~20度と、こちらも作るパンの種類によって違います。パンの質を均一にする為に、パン屋でよく使われる製法です。
中種法では、発酵種の水量が多いポーリッシュ法が知られていますが、今回はトスカーナパン作りで使われるBiga(ビガ)を作ってみます。ポーリッシュ法との違いは、使用水分量が少なく、室温(18度位)で12時間寝かせることです。

トスカーナパン
トスカーナパンとは、小麦粉(イタリア産軟質小麦粉タイプ0)と水とイーストだけで作ったシンプルな無塩パンです。
トスカーナ州で無塩パンが生まれた理由は、昔パンに入れる塩に税金が課せられた為だとか、中世時代、別国だったピサとの紛争で塩が高級品だった等、諸説があります。
このパンは、トスカーナの塩味が強い生ハムやフェンネルシード入りのサラミ、フィノッキオーナと非常に合い、現在でもそのパン製法は変わっていません。
農林省からDOP(保護指定原産地表示)指定されており、トスカーナ州で収穫された材料と昔ながらの製法で作らなければならず、決められた材料以外のものを使うとトスカーナパンとして販売できません。
ウンブリア州、マルケ州、アブルッツォ州のテラモ、ラッツォ州のヴィテルボでも無塩パンを食べる習慣があり、ローマではウンブリア州のテルニというパンが販売されています。
ローマではPane Sciapo(パーネ・シャーポ/味のないパン)と呼ばれていますが、トスカーナ州ではPane Sciocco(パーネ・ショッコ/愚かなパン!?)と呼ばれています。

はじめは、なんて味気ない不味いパンだと敬遠していたのですが、最近は味の濃い肉料理や生ハムに最高の相性だと感じるようになり、自宅で作るまでになりました。
和食でも、味の濃いおかずが出たら白いごはんが食べたくなりますよね。まさにその感覚です。

マニトバ粉で作ったパンは成功率が高いので、今回マニトバ粉を使うことにしました。

マニトバ粉
もともとはカナダのマニトバ州原産の小麦粉で、良質のタンパク質が多く含まれ、パン生地に弾力が出ます。小麦粉の力をあらわすW(ショパン)の値が350以上の強力粉です。パンだけでなく、長時間発酵を要するパネットーネにも使われたりします。
今回使用した粉は、100g中タンパク質含有量が13gでした。
吸水力に優れているのか生地のまとまりが早く、扱いやすい小麦粉です。

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マニトバ粉

トスカーナパンレシピ
【材料】
●マニトバ粉(もしくは強力粉) 500g
●ドライイースト 2g
●ぬるま湯 360ml

【作り方】
1. 小麦粉250gとイースト2gとぬるま湯200mlを粉っぽさがなくなるまでヘラで混ぜ、Biga(ビガ)を作ります。蓋をして、12時間室温(19度位でした)で放置します。

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Biga(ビガ)

2. ビガにぬるま湯160mlを注ぎ、小麦粉250gを少しずつ混ぜあわせます。タッパーの中で形を整え蓋をし、グルテンをつなげる為に30分以上放置します。

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ビガに残りの小麦粉と水を加えた後

3. 小麦粉をたっぷりふった作業台にパン生地を取り出し、三つ折りにし折り目をつまみます。両側面も軽くつまんでおきます。つなぎ目がある方を下にして、オーブンシートを敷いた鉄板に乗せ、乾いた布巾をかぶせて発酵させます。

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鉄板に乗せたパン生地

4. パン生地が約2倍になったらクープを入れ、割れ目に水を霧吹きします。(発酵は室温20度で2時間弱かかりました)

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クープ

5. 予熱を220度に入れたオーブンで10分、焼き温度を180度に下げ30分焼きます。

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焼成後

食レポ
焼き立てはクラストが香ばしく、クラム(内相)がしっとりしていて美味でした。残ったパンは紙袋で包みこみ、ビニール袋に入れて室温(18度位)で保存しました。
3日後もパサつきによる生地割れがなく、焼き立てよりは若干乾燥しているものの、硬くはなりませんでした。
少し味が欲しい時は、上記作り方行程2で、砂糖3gと塩2gを入れることもあります。

 

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3日後の自家製トスカーナパン

料理の味を最大限に引立てる名脇役トスカーナパン。
少ない材料で簡単に作れるので、皆さんも是非お試し下さい!