ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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【海外移住の日】ジェンナーロ山トレッキングでの出会い

チャオ!トモンテです。

今日6月18日は「海外移住の日」。
1908年のこの日、第1回ブラジル移民船笠戸丸がサントス港に到着したことから、総理府(現内閣府)によって1966年に制定されました。

この記事では「海外移住の日」にちなみ、イタリアに移住して20年の筆者が、見知らぬ登山者といっしょに山を下り、ビール片手に歓談中感じたことを綴ります。

ジェンナーロ山トレッキング

ローマの自宅から約30km、車で40分程走ると、さくらんぼとオリーブオイルの生産地として有名なPalombara Sabinaに到着。
この日はMonte Gennaro(ジェンナーロ山)の頂上目指してトレッキング。朝9時過ぎに駐車場から出発しました。

登山道を歩くと、イヌバラの花が満開でした。

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イヌバラ(ドッグローズ)

この果実は美味しくて、ビタミンC等栄養満点です。
詳細は、過去の記事からどうぞ♪
tomonteitalia.hatenablog.com
ジェンナーロ山頂に着いたのは、午前11時半過ぎ。駐車場から約900mの標高差を突破しました。
急な登り坂ばかりでしたが、森林道で日陰が多いことが救いでした。

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山頂の標識
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ジェンナーロ山頂上から見た風景

頂上で休憩していると、ファミリーかと思われる犬4~5匹が吠えながら寄ってきました。犬が怖い筆者は、小さくちぎったランチ用のパンを恐る恐るあげました。
お天気が良かったせいか、ワンちゃん達も気持ち良くなって、食後のお昼寝を始めました。

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寝ているワンちゃん達

すると、同年代位の女性2人が話しかけてきました。
「この犬達の飼い主は誰か?」がテーマで、山の中腹にあるレストランから彼女達についてきたそうで、周りにいた他の登山者達も飼い主ではなく、首輪もつけていないので、結局’「野良犬ではないか?」という結論に達しました。

彼女達から、「別の下り道から駐車場までいっしょに歩きませんか?」とお誘いを受け、行動を共にしました。

すると、ワンちゃんファミリーまでついてきました。
最後までついてきたのは黒い犬1匹のみで、他の犬は知らぬ間に何処かへ消えていきました。

「駐車場までついて来られても困るなぁ」と皆で心配していると、黒いワンちゃんも、山の中腹のレストランの方向へ去って行きました。

駐車場に着き、新しい山道を教えてくれた感謝として、こちらから「いっしょに飲み物でも如何ですか?」と提案すると、2人は喜んで承諾、彼女達の知っているバールに案内してくれました。

バールでの歓談

彼女達の1人はイタリア人、もう1人はモルドバ人でした。
どちらもご主人や子供がいるお母さんで、「明日も別の山にいっしょに行く」とビールを飲みながら逞しく言っていました。パワフル~!

イタリア女性は、未だ男性社会のイタリアでは、コロナによる企業の人員カットはまず先に女性からだ、と熱く語っていました。

モルドバ女性からは、ゴルバチョフ政権前後の光と影、生活の変化など、興味深い話が聞けました。
彼女自身は、子供とご主人を母国に残し、現在会社で経理の仕事をしながら、家族に仕送りをしています。
イタリアでは、旧ソビエト連邦の国々や東ヨーロッパからの移民が、お手伝いさんや老人介護者として個人宅で働くケースが多く、亡くなった姑宅にもウクライナからの女性が住み込みで働いていて、母国の家族に仕送りをしていました。

このように知らない登山者同士がいっしょに何か飲みながら歓談するというのは、過去バカンスで山に行った時にも数回ありました。

最後に

この記事では「海外移住の日」にちなみ、イタリアに移住して20年の筆者が、見知らぬ登山者といっしょに山を下り、ビール片手に歓談中感じたことを綴りました。

海外移住して良かったな、と思える瞬間は、日本に住んでいるだけだと絶対に出会えない国の人と知り合えて、直接その国の文化の話を聞けることです。

もしまだ日本から出たことがなく、興味はあるけど外国は不安、もう若くないから無理だと躊躇されている方は、是非とも1度はお好きな国へ飛び立たれることをお薦めします。
困難との引き換えに、新しい発見や得るものが必ずありますよ!