ToMonteItaliaの食旅

イタリア在住のトモンテが、食を中心に、スローライフを紹介するよ

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日本人医師オンライン医療相談「Doctorfellow」利用体験

チャオ!トモンテです。

20年以上前の3月、筆者はイタリア移住に向けての準備に追われていました。
ローマに引っ越してから、「日本の方が良かったなぁ」と今でも思うのは、日本の医療システムです。

コロナ感染を避けるために病院から足が遠ざかっている昨今、在イタリア日本国大使館から、「海外在留邦人向けオンライン医療相談及び精神カウンセリング・サービス提供事業のご案内」というメールが届きました。
そのメールには、日本人専門医によるオンライン医療相談ができる「Doctorfellow」のホームページのリンクが貼ってありました。
2月1日から3月31日まで無料(申し込みは2月25日まで)とのことなので、早速申し込みました。

この記事では、オンライン医療相談「Doctorfellow」を利用した体験を紹介します。

日本とイタリアの医療システムの違い

日本では、健康保険さえ支払っていれば医療費の負担も軽減され、多くの選択肢から近所で評判の良い病院を選べますが、ここではそうもいきません。

イタリアではまず、日本でいうかかりつけ医のホームドクター/ファミリードクター(Medico di famiglia)登録をします。

こちらに移住してすぐは、税金を回避するために家賃所得を隠したい大家さんが「家の住所を本籍地として申告しないように」と言う(イタリアあるあるです)ので、ファミリードクター登録ができませんでした。
なので当時は、イタリア人の知り合いのファミリードクターに診察してもらっていました。

その後、法律を守る生真面目な大家さんの家に引っ越しをし、晴れてファミリードクター登録をしました。
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体調不良が出たら、まずはファミリードクターに相談して処方箋をもらい、町の薬局で薬を買います。
専門医による診察や検査が必要な場合、その旨をドクターが処方箋に書き、それをもとに、電話、オンライン、もしくは保健所や病院に直接行って予約します。
検査によっては数か月待ちと長い場合もあり、しびれを切らして実費で検査を受けるイタリア人も多くいます。

残念ながら保険がきくのは、数少ない大学病院と公立病院、そして民間の一部のクリニックのみです。
病院の数が最も多い首都ローマでも日本と比べて少ないと感じるので、イタリアの他都市ではもっと大変だと思います。

もちろん緊急の場合は、大学病院併設の救急処置室(Pronto Soccorso)に行くと基本的に無料で治療が受けられますが、緊急度が低い患者は、何時間も待たされたり治療費が発生するケースもあるようです。

オンライン医療相談「Doctorfellow」

何年住んでいても、ここは異国の地。
ドクターに医療専門用語など使われた日にはよく理解できず(当然検査結果は読解不可能)、大学病院や公立病院は、先生だけでなく病院のスタッフも、日本人レベルで親切に対応してくれる方は少ないです。

そんな環境の中、日本人医師によるオンライン医療無料相談(20分)は、とてもありがたいお知らせでした。

個人情報、希望日時、問診を入力し、申し込みフォームを送信するとすぐ、受領確認の自動返信メールが届きました。
申し込んだのは、心療内科、婦人科、耳鼻科、皮膚科です。

その数日後に、オンライン医療相談の日時決定のメールを頂きました。
予約が混んでいたのは、皮膚科と心療内科でした。

医療相談開始時間3分前に、送られてきたメールに貼ってあるリンクをクリックすると、日本人医師と簡単にビデオ会話ができました。
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結果は次の通りです。
●心療内科:
若い女性医師が、不眠に効果的な日本製の市販薬や漢方薬を紹介してくれました。相談時間は16分でした。

●婦人科:
若い女性医師に相談を聞いてもらいました。相談時間は10分でした。

●耳鼻科:
若い男性医師が問診票をもとに、カラー画像&イラスト資料を使って丁寧に説明してくれました。パワーポイントでスライドプレゼンを受けているような感じで、問診票以外の些細な追加質問にも、大変親切に答えていただきました。相談時間は17分でした。

●皮膚科:
ベテランの女性医師が、皮膚の3分野にあたる質問について19分間、制限時間をめいいっぱい使って、的確にアドバイスして下さいました。

どのお医者さんも親切に対応して下さいましたが、特に耳鼻科のクロカワ先生は説明に使用されたカラー画像&イラスト資料をPDFで送って下さり、群を抜いて素晴らしかったです。

最後に

この記事では、オンライン医療相談「Doctorfellow」を利用した体験を紹介しました。

「Doctorfellow」のホームページにも明記されている通り、あくまでも医療相談で診察ではないですが、ネットで自分で調べて得る情報より、専門医に相談してアドバイスをもらう方が、情報に信頼が置け断然安心感があります。

海外にお住まいの方で、もしちょっとした心身の悩みがあるけれどもまだオンライン医療相談「Doctorfellow」をご利用でなければ、無料期間の2022年3月25日までにお申し込みされることをおすすめします。

*本記事は、はてなブログ今週のお題「引っ越し」への投稿文です。